機能的関節安定化

主働筋と拮抗筋のバランスは、靭帯による関節安定性を助け、関節面での圧力を均等化するために必要です。

関節安定性は、静的メカニズムと動的メカニズムの両方から得られています。

静的安定性は、骨性の適合、靭帯、そして関節包のような受動的構造によって保たれています。

動的安定性は、筋収縮により作られ、機能的関節安定化と呼ばれています。

機能的関節安定化は、身体全体の個々の関節を安定させるものと同様の自動的メカニズムに依存しています。

遠位の運動の前に近位の安定が起こるように、安定化はしばしば運動の前に必要とされます。

固有感覚情報は、機能的安定性に重要であり、フィードバックメカニズムとフィードフォワードメカニズムに依存しています。

固有感覚が低下すると、ケガに繋がる可能性があります。

機能的関節安定化は遅く、慎重で、随意的な行為ではなく、自動的で、速く、無意識的な作用です。

自動メカニズムの例として閉ループ反射は、肩の腱板と肩甲上腕関節靭帯および前十字靭帯、大腿四頭筋、ハムストリングスによる膝関節安定性にみられるように、関節の機能的安定化に深く関与しています。

膝周囲の筋は、側副靭帯の動揺や電気的刺激のどちらにも対応して関節を反射的に安定させることがわかっています。

膝の動揺が、安定筋の特徴的で予測可能な自動的反応を引き起こすとしました。

これらの反応は、屈筋や伸筋という筋の役割とは別のものとなります。

また、足底部の機能的受容器は、足関節周囲筋との反射的連携を有します。

踵における皮膚への求心性刺激は、ヒラメ筋の反射収縮を引き起こし、バランス制御を可能とします。

機能的関節安定化が自動的メカニズムによって行われる重要な例として、腹横筋は、体幹の運動や安定化作用の際に、腹腔内圧を維持するために収縮します。

椎間板、関節包、靭帯からの腰部の求心性神経刺激が、反射的安定化のために、刺激された部分の1~2レベル上と下の多裂筋や最長筋を活動させます。

同様に腰の棘上靭帯へのストレスが、不安定化を抑えるため、刺激から1~3高位離れた多裂筋を収縮させることを示しました。

機能的関節安定化は疲労によっても影響を受けることが考えられ、疲労は固有感覚にバックおいて重要な役割を果たす可能性があります。

疲労が筋紡錘からのフィードバックを遅らせるため、固有感覚や姿勢に影響を及ぼします。

筋の機械的受容器が疲労後の減少した固有感覚の原因となります。

機能的関節安定化には強力な筋力が必要というわけではありません。

最大随意等尺性収縮のたった25%が関節の固定性に必要であり、腰椎では1~3%ほどのわずかな最大随意等尺性収縮でよく、そのため絶対筋力は機能的不安定性の病態やリハビリテーションで最も重要な変数ではない代わりに、動的安定筋の適切なタイミングと自動的収縮が、機能的安定性に対して強さよりも重要となります。

 

 

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